プーチンさんが「Россия зовет」(ロシアは呼んでいる)フォーラムで、ナゴルノ・カラバフの紛争について話しています。
「紛争は民族的な衝突で始まった。まずは、アゼルバイジャンのスムカイト、そしてナゴルノ・カラバフで。当時のソ連の指導部は人々の安全を守るための効果的な方策を何も講じなかった。そこで、アルメニア人は自ら武器を手に取って、自分たちの力で身を守った。アルメニア人はそれに成功したが、当初のこれらの民族に基づくネガティブな出来事は彼らのメッセージだった」
「これによって、ナゴルノ・カラバフ自体とその他のアゼルバイジャンの7地区がアルメニアの支配下にはいった。これは良いことではないのか?アゼルバイジャンは何を言っているのか?・・・ これらの7地域は紛争とは関係なく、元来アゼルバイジャンの領土だった。アゼルバイジャンはこれらの地域を取り戻す権利があると言っている」
「紛争ではすべての側に自分たちの真実があり、糸は複雑に絡み合っていて簡単な解決法はない。ロシアは当初からこれら7地区の5つの地区、そして次に2地区を一定の条件の下でアゼルバイジャンに戻すという立場を堅守していた」
プーチンさん、ナゴルノ・カラバフ周辺の7地区の領有権に関するロシアの立場は述べていますが、ナゴルノ・カラバフ自体には何も言っていません。
ところで、プーチンさんの言う「当時のソ連指導部」というのはゴルバチョフさんになるので、これはゴルバチョフ批判とも言えます。ちなみに、日本のメディアではナゴルノ・カラバフを「ナゴルノ」と略して書いているのも見かけますが、ナゴルノは「高地」程度の意味なので、これは例えば富士山を「山」と略するようなもので、わけわかりませんね^^
ついでに、ロシアがCSTO締約国のアルメニアを支援するためにロシア軍を出さないと面目が立たないのではないかと言っている向きもありますが、領有が明確なアルメニア本土に戦いが及ぶか、敵が西側諸国であるかのいずれかでない限り、ロシアが手を突っ込む理由はまったくないでしょう。アゼルバイジャンがクレムリンの敵であったことはありませんし。